投資家は、利確は早く行い、損切は躊躇し遅れる傾向にあるようです。これは The Disposition Effect と呼ばれています。
1. 利確は早く、損切は遅くなる理由
利確をすれば、儲けが確定します。この際、「実力で儲けた」という気持ちになり、満足感を味わえます。このため、利確は早めになってしまいます。
一方で損切をすれば、「投資は失敗に終わった」と認める事になります。これは気分のいい事ではありませんので、結果として損切は遅くなりがちです。
2. 早い利確と遅い損切の弊害
利確を早くして、損切を遅くしていれば、利確の多い取引になります。「確定利益>確定損失」となり、利益に多くの税金がかかります。その分、リターンを圧迫してしまいます。
また、この取引は「トレンド」に逆行する事になります。「投資家が利確をした株は、平均で2.35%も市場平均を上回り、アホールドした株は、平均で1.06%市場平均を下回った」という調査もあるようです。
確かに「売った株ほど上がって行く」という現象は、結構ある気もしますね。
3. 売却に関する心理効果には注意が必要
このように、「利確を早くしてしまう心理効果・損切を遅くしてしまう心理効果」が存在します。この心理効果に惑わされず、合理的な投資判断を行いたいものです。
4. 参照
この記事は、↓のリンクの記事を参考にしています。
The Disposition Effect(Financial Education) ※リンク最終確認:2013/6/4
- 関連記事
-