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    毎月分配型投信の信託報酬は、「高くはない」
    Kapok の資産運用投資対象投資信託
    先日のブログ記事「毎月分配投信の信託報酬は高め」という統計的事実はあるのか?で、分配頻度と信託報酬との相関について投稿したところ、吊られた男さんから「これは他要因(アセットの違い等)の影響はどうなんでしょうね。」というコメントを頂きました。

    ご指摘のとおり、一方が他方に比べて高コストなアセットクラスを著しく多く含んでいた場合、確かにフェアな比較ではありません。平均値は変に引っ張られてしまうからです。ですので、今回アセットクラス毎に調べてみました。


    1. 決算頻度と信託報酬との関係


    今回も前回同様、SBI証券のFサーチに登録されているファンドの決算頻度と信託報酬の関係を調べました。サンプル数の確保の観点から、「新興国債券」「先進国株式」「先進国債券」の3アセットを調べました。この3アセットは、毎月分配型も1年決算型もともに10本以上のファンドが検索に引っかかりました。

    隔月決算・四半期決算・年2度決算のファンドについては、サンプル数が少ないため、今回は調べません。また、インデックスファンドは、アクティブファンドと比べ信託報酬が安いことが知られていますが、一方が他方に比べインデックスファンドを多く含む場合は、(アセットクラスの議論同様に)フェアな比較になりませんので、インデックスファンドを除外し集計しました。


    2. 結果


    heikinsintakuhousyu.png
    ※クリックで拡大します。
    ※平均値の誤差は、標準偏差÷√サンプル数の値を採用



    3. 比較から分かる事


    どのアセットクラスでも、毎月分配型投信の平均信託報酬は1年決算型のものと比べ低くなりました。必ずしも統計的優位な差であるとは言えない箇所もありますが、「毎月分配型投信の信託報酬が高い」という結果は出ませんでした。


    4. 結論とその解釈


    毎月分配型の信託報酬が高いという統計的事実は観測できませんでした。毎月分配型は運用や分配に手間がかかる分、信託報酬が高めになるというお話がありますが、他の決算方法と比べ手間に大差はないのかも知れません。

    もしくは、毎月分配型ファンドは人気が出ますから、資金も多く集まり、結果として低い信託報酬でも十分な採算が取れるのかも知れません。
    2012.11.10 / コメント:: 3 / トラックバック:: 0 / PageTop↑

    「毎月分配投信の信託報酬は高め」という統計的事実はあるのか?
    Kapok の資産運用投資対象投資信託
    「毎月分配型投資信託と呼ばれる金融商品は、毎月分配金が出され、運用報告書が発行されます。運用会社にとっては、これはなかなかの手間です。その分だけ、他の決算型の投信と比べ、毎月分配型投信の信託報酬は高めとなる傾向があります。」というお話を聞く事があります。

    推論としては面白いですが、本当でしょうか?実際に調べてみました。


    1. 決算頻度と信託報酬との関係


    SBI証券の投信検索ツールFサーチを使って調べました。
    登録されている全1238投信の信託報酬を、決算頻度毎に平均をとってみました。

    2. 結果


    kessanhindo.png


    3. 平均信託報酬の比較から分かる事


    運用会社の決算や分配の手間は
    「毎月決算>隔月決算>四半期決算>年2度決算>年1度決算」であるはずです。

    このため、もしも最初の推論が正しかった場合、信託報酬も
    「毎月決算>隔月決算>四半期決算>年2度決算>年1度決算」となるはずです。

    ところが上記表・グラフは、そうなってはいません。
    決算頻度と信託報酬には、相関が無さそうです。


    4. 結論・所感


    「毎月分配型投資信託の信託報酬が高めである」という統計事実は確認できませんでした。

    上記推論は面白いですが、事実と異なっていそうです。推論は著名FPが言い出したというお話も出ておりますが、(統計に基づく主張ではなく)ただ憶測でものを言ってただけなのかも知れません。資産運用に関しての他者のお話は、基本的に半信半疑で聞くべきだなと思いました。



    追記

    コメント欄で吊られた男さんが指摘しているとおり、アセットクラスや運用方針(インデックス・アクティブ)の偏りにより、平均信託報酬にバイアスがかかります。この2つのバイアスを除いた統計も作成・ブログ公開をしました。

    ↓こちらです。
    毎月分配型投信の信託報酬は、「高くはない」

    2012.11.08 / コメント:: 5 / トラックバック:: 0 / PageTop↑

    投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2012 に何を投票しようか?
    Kapok の資産運用投資対象投資信託
    「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2012」は投信ブロガーが、良いと思う投信に投票し、支持を集めた投信で盛り上がるという、投信ブロガー界の祭典です。私も一応は投信ブロガーだと思っていますので、今年、投票してみようと思います。

    さて、そうなのですがもしもいきなり投票して、後で「あのファンドも良かったのに」と思い出して、後悔するのも良くないかと思います。ですので、事前に候補をリストアップしておいて、後でじっくり考えてみる事にしました。


    1. Funds-i 新興国債券 為替ヘッジ型


    準無リスク資産として私がポートフォリオへの組み入れを検討しているファンドの1つです。安定して基準価額を上げており魅力的です。またインデックス型である事に付随した「シンプルさ」「低コスト」も素晴らしいですし、そもそも類似商品がなく独創性があります。

    投票を通してこのファンドが有名になり資金が集まり、「Funds-i 先進国債券 為替ヘッジ型」なんてモノも設定となれば、投資環境は良くなります。

    ですので、このファンドには1票以上を投票するつもりです。


    2. ダイワMRF


    値動きも(金利も)地味ですが、待機資金をきっちりと働かしてくれました。


    3. 年金積立 インデックスファンド海外新興国株式


    2012年2月に信託報酬を年率0.8295%から0.5775%に下げました。一般販売されている新興国株式に投資する投信の中で、最安値となった点も良いです。

    なにより、信託報酬値下げの内訳では運用会社のみならず、販売会社の取り分も少なくなっていましたが、これは私の中では前代未聞でした。これにより、信託報酬値下げ競争の勃発がまだまだ期待できる事が分かりましたが、投資家側としては、素晴らしい事です。


    4. SMTインデックスファンドシリーズ


    2012年4月に信託報酬を引き下げてくれました。私はeMAXISよりSTAM派だったため、結構良い影響がありました。感謝の気持ちを込めて1票といきたい所です。


    5. DLIBJ公社債オープン(短期コース)


    国内債券ファンドであるにもかかわらず、基準価額を大きく落とし、悪い意味で今年印象に残ったファンドです。悪ノリで1票という考えが一瞬頭を過ぎりましたが、これは祭典の主旨に反していますので、却下しました(投票はしません)。


    6. 資産(1/2)倍増プロジェクト


    投信ブロガーのちんあおさんが設定・運用を始めたファンドです。交付目論見書もちゃんと書かれております。この目論見書、面白いですので一読の価値があると私は思います。

    資産(1/2)倍増プロジェクトの交付目論見書(リンク最終確認:2012/11/3)


    こういう試みも興味がありますので、同じく悪ノリで1票という考えが一瞬頭を過ぎりましたが、これは祭典の主旨に反していますので、却下しました(投票はしません)。そもそも一般販売されていませんので、投票しても無効票ですね。


    7. 所感


    思ったよりもいろいろなファンドを思いつきました。今年もいろいろあったなと思います。投票、忘れないようにしたいです。

    2012.11.03 / コメント:: 4 / トラックバック:: 0 / PageTop↑

    eMAXISバランス(8資産均等型) の購入を検討中
    Kapok の資産運用投資対象投資信託

    1. eMAXISバランス(8資産均等型)とは


    下図のポートフォリオを目指すインデックスファンドです。
    8アセットに等比率で投資を行います。
    信託報酬は、0.525%(年率)です。

    emaxis8.png
    ※クリックで拡大します。
    ※参照:交付目論見書 2012/4/26版(リンク最終確認:2012/10/22)



    2. なぜ良いと思ったか


    多くのバランスファンドは、気づかぬ内に目標アセット比率が変わります。つまり、ほったらかしにしておくと、いつの間にか気に入らないポートフォリオになっている可能性があるのです。

    一方でこのファンドは8分割という非常にシンプルなポートフォリオですし、それを売りにしているため、ポートフォリオの変更は無いはずです。ある程度安心して持てそうです。


    3. 気になる点・よく考えておきたい点


    以下の2点がそれです。

    i) もしも1つのアセットがどこまでもいつまでも下がり続けるた場合の損失

    この場合、損失はアセット比率の12.5%では済みません。リバランスによってそのアセットへの資金流入が起こりますので、それが続けば資産全体が毀損します。

    アセットをアラカルトで持っていれば、(リバランスしなければ、)それは防げます。自動りバランスのメリット・デメリットはよく比較し、考えておきたいです。


    ii) 配当要因によるプラス乖離はないのは何故?

    私はよく分かっていないのですが、このファンドのベンチマークは配当込まず指数をいくつか使って算出されています。にも関わらず、配当要因によるベンチマークとの上方乖離が見られません。

    下記の①・②を比べれば、eMAXISバランス(8資産均等型)は、配当要因による上方乖離が吹っ飛んでしまう程の下落要因(リバランスコストやその他変なもの)を持っているのではないか、と不安になります。

    ①eMAXIS先進国インデックスファンドの基準価額の上方乖離(年2%程度)
    emaxiskokusai.png
    ※クリックで拡大します。
    ※参照:eMAXIS先進国インデックスの2012/09月報(リンク最終確認:2012/10/22)


    ②eMAXISバランス(8資産均等型)の基準価額の上方乖離(ほぼ0%)
    emaxis82.png
    ※クリックで拡大します。
    ※参照:eMAXISバランス(8資産均等型)2012/09月報(リンク最終確認:2012/10/22)



    4. 結論:とりあえず購入は保留で


    配当金による上方乖離の有無は、結構大きな問題ですので、第二期運用報告書が出た時に詳細をよく見てみようかと思います。(忘れるかもしれませんが。)

    購入するとしても、それ以降にします。

    2012.10.22 / コメント:: 2 / トラックバック:: 0 / PageTop↑

    インデックスファンドは「低コストならば高パフォーマンス」か?
    Kapok の資産運用投資対象投資信託
    一般的にインデックスファンドは、低コストなものが高パフォーマンスとなります。それを検証した米国のデータがありましたので、紹介します。

    1. インデックスファンドにおけるコストとパフォーマンスとの関係


    吊られた男さんの記事でも紹介されている、「A 401k Must Read: Mutual Fund Expense Ratio Myth Busted」(リンク最終確認:2012/10/18)に掲載されている情報を引用・加工しています。

    ref_fiduciarynews_Index-Total-Return-Annualized-10-Years.jpg

    S&P500指数に連動するファンドを調べたようです。


    2. 上記プロットを見て思う事


    インデックスファンドにおいては、運用コストがパフォーマンスの決定的な要因になっている事が伺えます。コストとパフォーマンスには、赤の点線で示すような逆相関があり、運用コストが0.5%上がれば、パフォーマンスは概ね0.5%下がっています。S&P500インデックスファンドに限らず、大抵のインデックスファンドは、そんな感じだと思います。(ちゃんと調べたわけではありませんが。)

    インデックスファンドは、運用やポートフォリオがほぼ同じですので、やはりといいますか、コストの分だけが差がつきますね。有利な条件でインデックス投資をしようと思うのであれば、低コストなインデックスファンドを選択する事が、「良い選択」となりそうです。


    3. ただし例外もある


    そうは言いましても、例外も多そうです。例えば上記プロットでも、運用コストが高いにもかかわらず、好成績のファンドもあります。パフォーマンスは年率換算であるにも関わらず、赤線から1%程度の上方乖離ですから、かなりの乖離になります。

    乖離要因はいろいろと想像ができます。
    ① 下落相場でキャッシュを持っていた。
    ② ポートフォリオがインデックスと微妙にずれていた。
    ②' ベンチマークの組み入れ銘柄の変更に機敏に反応した。
    ③ 貸株をして貸株金利を得ていた




    ③とかですと、どれだけの安全性があるかも気になる所になります。このように、同じコストでも内実が全然違うという可能性もあります。ちゃんとしたインデックス運用をするならば、コストのみに目を向けず、目論見書や運用報告書等をよく読む事が必要です。

    2012.10.18 / コメント:: 2 / トラックバック:: 0 / PageTop↑




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