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    運用思考の練習問題20問 1~5を解いてみました
    Kapok の資産運用投資手法投資手法考察
    楽天証券HPの山崎元「ホンネの投資教室」に、運用思考の練習問題20問という記事がありました。

    第206回 運用思考の練習問題20問
    リンク最終確認:2013/10/31

    問題には解答が用意されていますので、運用についての「自分の考え」と「プロの考え」を比較し、何が違うかを分析ができます。貴重な機会だと思いますので、少し解いてみました。


    第 1 問


    1-1. 問題

    「私は、銘柄選択に注力するアクティブ・マネジャーなので、ポートフォリオのリスクに関する定量的な把握は必要ない」という言い分は、どこがおかしいか指摘せよ。

    1-2. 答案(私が作成)

    銘柄組み入れの際は、現時点のポートフォリオへその銘柄を組み入れた効果を考える必要があるため、現時点のポートフォリオのリスクを把握を不要とする態度は、怠慢であり、問題がある。

    1-3. 解答(プロの意見)

    彼は、投資銘柄を選ぶだけではなく、その銘柄に投資するウェイトを決めなければならないが、ウェイトは、期待リターンとリスクの両方を考慮しないと決められない。リスクを把握しないで運用するのは、いい加減な「山勘運用」にすぎない。

    1-4. 所感

    ウェイトという言葉は、思いつきませんでした。ウェイトに根拠を持たせ、説明できる状態にしようという考え方がプロのプロたる所以だと思いました。


    第 2 問


    2-1. 問題

    「このファンドは、絶対リターンを意識して運用しているので、ベンチマークはありません」という運用会社の言い分に対して、運用会社に委託する年金基金の立場を説明してください。

    2-2. 答案(私の考え)

    組み入れ検討のためのパラメータ、期待できるリスク・リターンなどの程度を知る必要がある。

    2-3. 解答(プロの意見)

    「絶対リターン運用とは、現金(リスクフリー資産)をベンチマークとしている運用といえるが、運用の中身をベンチマークで表現してくれないと、当基金としてどのようなリスク状態、運用状態になっているのか把握できないから、貴社を採用することは、当基金として余りに無責任で、できることではない。」

    2-4. 所感

    ベンチマークがないから投資しないという考えは、個人投資家としては「もったいない」と感じました。ですが、他人の資産を預かる年金基金の運用者の立場上では、投資しない事が正統な運用態度だと分かりました。


    第 3 問


    3-1. 問題

    「リターンの差によって、資産クラス間のバランスが崩れるので、1年に一度、リバランスを行って、元のウェイトに戻す」という運用方針の問題点を二つ指摘せよ。

    3-2. 答案(私の考え)

    ①リバランス回数の制約により、運用に柔軟性が欠ける
    ②1度に大きくポートフォリオを変更する事になり、値動きが荒くなる

    3-3. 解答(プロの意見)

    物事が1年単位で都合良く変わるとは限らない。1年単位は、運用者側の都合であり、横着だ。また、将来、元のウェイトに戻すことが適切とは限らない。将来のウェイトは将来時点のリスクとリターンで考えるべきだ。

    3-4. 所感

    アセットアロケーションの比率そのものに対する疑問を失念していました。比率から見直すというステップを第一に持ってこれるかどうかは、今後の運用成績に大きく関わるはずですので、注意をしていきたいと思います。


    第 4 問


    4-1. 問題

    「投資銘柄全てに対して、目標となる利食い・損切りの株価を決めて、これを厳守しています」という運用方針は正しいか。理由を挙げて答えよ。

    4-2. 答案(私の考え)

    正しくない。買った時点で利食い・損切りラインを決めると、その後に入ってくる新しい情報を反映できなくなり、運用の柔軟性を著しく欠くため。

    4-3. 解答(プロの意見)

    自分の「買値」は過去の話で将来のリターン・リスクに影響する要因ではない。過去買値に影響されて売買を決めるのは、不適切だ。

    4-4. 所感

    特になし。


    第 5 問


    5-1. 問題

    「ポートフォリオの投資銘柄は、運用期間が長期化するほど増える傾向にあるのは普通のことだ」というファンドマネジャーの言い分は正しいか。

    5-2. 答案(私の考え)

    正しくない。運用成績に効果的な銘柄への乗り換え能力の欠如の表れ。

    5-3. 解答(プロの意見)

    正しい。(売買コスト付きでポーフォリオのシミュレーションをしてみると分かる)

    5-4. 所感

    アクティブ・ファンドの事は正直よく分かりません。ですが、運用期間が長くなれば、銘柄数は増えていくもののようです。


    2013/11/1 追記:

    第 5 問について補足です。「運用期間が長期化すれば、ファンドのポートフォリオの銘柄数が増える理由」について説明している記事を、コメント欄にて教えて頂きました。

    売買コストを考慮した上で最適な運用を続けた場合、アクティブ・ファンドの銘柄数は時間と共に増えていく、というシミュレーション・考え方もあるようです。

    第144回 株式ポートフォリオの銘柄数について
    リンク最終確認:2013/11/1




    2013.10.31 / コメント:: 6 / トラックバック:: 0 / PageTop↑

    テール・リスクとその回避方法
    Kapok の資産運用投資手法投資手法考察
    テール・リスクについて (Funds-i 鵜目鷹目)
    リンク最終確認:2013/10/14

    を要約し、所感を書きます。


    1. テール・リスクとは


    通常ですと、株価指数のリターン分布は、概ね正規分布に従います。ところが、株価はこの正規分布からは大きく下方に外れたマイナスリターンを示す事があります。

    これは2008年のリーマン・ショック時のような金融危機や大災害時に起こり、このリスクをテール・リスクと呼びます。このような事が起こった際の、大きな株価下落に対応できれば、資産運用成果は上がりますので、テール・リスクへの対応は重要です。


    2. テール・リスクへの対応


    2-1. 事前対応

    ①ファンダメンタルズを注視しておき、明らかな過熱感があれば保有比率を下げる。
    ②分散投資を行うことで、影響を軽減する。
    等の対応が考えられます。


    2-2. 事後対応

    暴落してしまった場合、逆張り的な手法を合わせながらの対応が望ましい。
    →「難平」と「安値で金融商品を拾う事」を視野に入れ、対応すると良いだろうというお話のようです。


    3. 所感


    株価大暴落は結構頻繁に起こるものですので、それに対応できるだけの運用システムを作っておくことは、大切だと考えています。

    Funds-iの記事によって、大暴落は事後に対応するのみではなく、事前にできる対応も多いと気付かされました。今後はある程度のモニターをする事を忘れないようにしたいと思います。

    2013.10.14 / コメント:: 2 / トラックバック:: 0 / PageTop↑

    「攻め」の分散投資
    Kapok の資産運用投資手法投資手法考察
    「卵は1つのかごに盛るな」という格言でしたり、「分散投資でリスク軽減」というお話でしたり、一般的に「分散投資」は、よく「守り」の視点で語られます。

    ところが、分散投資には「攻め」の性質があります。


    資産運用時のポジションサイズやアセットアロケーションは、最大損失額の関数として決定されます。ここでもし分散効果によって最大損失額が小さくなれば、これに伴いポジションサイズを大きくしたり、ハイリスク・ハイリターンの資産に追加投資したり、が可能になります。

    すなわち、より大きなリターンを狙っていけるようになるわけです。


    このように分散投資は、資産運用の「攻め」にも活用ができます。
    投資リターンを大きくするために、分散効果を、うまく取り入れていきたいものですね。

    2013.09.16 / コメント:: 7 / トラックバック:: 0 / PageTop↑

    アセットクラスのリスク水準の変遷とその対応について
    Kapok の資産運用投資手法投資手法考察
    資産の値動きの大きさの程度を表す指標として、「リスク」があります。一般的に、リスクは時期によって大きくは変化しないと言われていますが、アセットクラスによってはこのリスク水準が大きく変化する事もあるようです。


    1. 「リスク」は変化していくもの


    下図は、各資産のリターンとリスクの変遷です。

    1994年1月~1998年12月
    1999年1月~2003年12月
    2004年1月~2008年12月
    2009年1月~2012年9月
    の4期間で、リスク・リターンがどう変化していったかを示しています。

    assetriskvar.png
    ※1 クリックで拡大します。
    ※2 参照:
     Funds-i 鵜目鷹目ポートフォリオにおける米ドル建て新興国債券(円ヘッジ)の位置づけ
     (リンク最終確認:2013/9/9)


    各アセットクラスでリスクは少々動いています。特にエマージング債券円ヘッジには、著しいリスク水準の変化があります。


    2. 保有アセットクラスのリスクのモニターも必要


    上記の事から、今後もアセットクラスのリスク水準は変化していく事が予想できます。これにより、最初に決めたアセットアロケーションが、時間と共に運用指針に合致しなくなってくる可能性も出て来ます。

    長期投資においては、このように、いつの間にかリスキーなポートフォリオになっている事は避けるのが望ましいです。そのために、資産クラスのリスクの程度は、ある程度モニターしながら運用する方が良いかも知れません。


    2013.09.09 / コメント:: 2 / トラックバック:: 0 / PageTop↑

    「倍々プッシュ戦法」のリターンの期待値について
    Kapok の資産運用投資手法投資手法考察
    「倍々プッシュ」と呼ばれる戦法があります。賭けて、勝った場合そこで終了、負けた場合賭け金を2倍にして、もう一度賭けます。そこで勝てば、賭け金が2倍ですので、最初の負けは取り返せます。

    そして勝つまで掛け金を倍増する事を繰り返し、必ず勝とう(勝率を限りなく100%に近づけていこう)という戦法です。この戦法の期待値について考えます。


    1. 倍々プッシュ戦法のリターン期待値計算


    i) 投資対象

    まずは簡単のため、50%の確率で賭け金の2倍が返ってきて、50%の確率で賭け金没収という投資対象に対して、倍々プッシュをしてみる事を考えます。

    最初の賭け金は、100円とします。また、n回目で負けると、資金的制約からこの戦法を継続できなくなるものとします。(賭け金を2倍にしたいができない状態)


    ii) リターンとその確率

    1回目で勝つ場合:
    確率: 50%
    リターン: 賭け金×2倍-賭け金=100円×2倍-100円=100円

    2回目で勝つ場合:
    確率: (50%) ^ 2 (1回目に負け、2回目に勝つため)
    リターン:
    2回目の賭け金は、1回目の2倍の200円、
    賭け金累計は、1回目の100円と2回目の200円の合計300円より、
    リターン=200円×2倍-300円=100円





    n回目で勝つ場合:
    確率: (50%) ^ n (n-1回負け、最後の1回に勝つため)
    リターン: 100円

    ※この試行は、何回目で勝ってもリターンは100円となる事が計算できます。


    n回目でも負けて、資金の制約から戦法の継続ができなくなる場合:
    確率: (50%) ^ n
    リターン: -100円-200円-400円- ・・・ -100×2^(n-1) = -(2^n-1)×100円


    iii) 期待値

    100円×50% + 100円×(50%)^2 + ・・・ + 100円×(50%)^n + {-(2^n-1)×100円}×(50%)^n = 0円


    2. 倍々プッシュは有利にはならない


    先の投資対象ではリターンの期待値は0円でした。倍々プッシュ戦法は一見すると必ず勝てる有利な手法に見えますが、資金が尽きて大負けして取り返せなくなる場合まで考慮すれば、有利とは言えないようです。

    上記投資対象同様に、1回の投資で勝つか負けるかの2つの結果が出る投資対象に倍々プッシュをかましても、「勝率」や「勝った時のリターン」、「何回までこの戦法を繰り返せるか」に関係なく、1回賭けた時の期待リターンが 0 である限り、倍々プッシュでの期待リターンも 0 となる事が計算できます。

    2013.02.24 / コメント:: 0 / トラックバック:: 0 / PageTop↑




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