「我が国株式市場における上半期効果」という論文がある。
株は上半期(1?6月)のリターンが、下半期(7?12月)のリターンを上回る傾向があるというもの。
論文の本文はこちら
http://www.b.kobe-u.ac.jp/paper/2003_24.pdf魅力的な結論を持つ論文であるが、発表が2003年と少し古い。
ということで、1987年?2010年の日経225平均株価のデータを用いて、最近の上半期効果をチェックしてみた。

上の図が、その結果である。
各年の上半期上昇率と下半期上昇率を比較し、その分布をプロットした。
結果、平均5%上半期の方が良い成績であった。
しかしながら、分布の広がり(標準偏差)が25%もあり、この差を統計的に「有意な差」と断定することは難しそうだ。
なお、60%以上下半期の方が好成績の年もあるため、
「上半期に売り、下半期に買う。」
という投資手法は、もちろん、いわゆる「持たざるリスク」を取ることになる。
結論:
「上半期効果の存在は、明らかではない。」
「上半期と下半期のリターンの差の分布は、大きく広がった分布であるため、下半期にもかかわらず株価大幅上昇という事態は十分起こりうる。」参照・引用
http://www.b.kobe-u.ac.jp/paper/2003_24.pdfhttp://kabu10000.blog98.fc2.com/blog-entry-91.html