米債務上限引き上げ交渉が難航しています。
米国債がデフォルト(債務不履行)した場合、世界経済の大きな混乱が予想されます。
「リーマン・ショックの再来」も俄かに現実味を帯びてきました。
今後のリスクについて考えるため、今日はリーマン・ショックの時の事、特に為替について、思い出してみます。
1.2008年の金融危機では、円高が進行
以前、ブログで
記事にしたのですが、リーマン・ショックでは
急激な円高が進みました。
>> 2008年9月15日に1ドル104.8円であった米ドル為替相場は、
>> 2008年12月17日には87.1円になっている。
>> わずか3ヶ月の間に、17%も円高が進行したと計算できる。
17%の円高、かなりですね。
例えば2011年7月27日現在、1ドル78円ですが、これを基準に17%の円高となると、1ドル65円です。
このことからも、どれだけ激しい円高であったのかが実感できます。
↓ リーマン・ショック後の為替チャート(クリックすると大きく表示されます)

2.種々の円高要因
これだけの円高が進んだのには、いくつか要因があります。
思い出せるものを書いていきます。
i ) 利下げ余地の少なさ
金融危機を受け、諸外国は利下げを実施し、お金が市場に回るような政策を実施しました。
利下げされた国の通貨を持っていても、金利が低いわけですから、なかなか殖えなくなります。
このため、利下げされた国の通貨は売られ、その通貨の価値は目減りしていきます。
ところが日本はもともと超低金利で、これ以上の利下げができない状態でした。
このため、利下げが繰り返される諸外国通貨が売られ続ける一方で、これ以上の利下げできない日本円に、マネーが集まりました。
ii ) デフレによる、実質的な高金利
日本はデフレの国です。
デフレはモノの価値が下がり、お金の価値が上がる現象です。
帳簿の上では低金利で殖えませんが、実質的にはお金の価値が上がるため、外国人投資家にとっては高金利通貨に見えます。このため、円が買われました。
iii ) リスクマネー還流
金融危機では、世界中で株安・債券安が同時に進行しました。
これにより、リスク資産への投資が極めて難しい環境となり、リスク資産を手仕舞った国内の投資家が資産を国内に引き上げる際の円買いにより、円高が進行しました。
iv) 世界と比較して混乱の少ない日本の金融システム
日本企業はバブル崩壊後、比較的健全な体質となっており、世界各国の混乱程、日本は混乱しないとの予想から、消去法的に円が買われました。
3.所感
リーマン・ショック前と、現在、状況が似ている気もします。
米国債がデフォルトした場合、リーマン・ショック時同様の要因で、円高、進むでしょうね。
言わずもがなですが、外国資産への投資は、為替リスクにも注目が必要です。
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