Re: No title
> 吊られた男さん
> このシミュレーションはボラティリティの大きさがリターンの分布に影響するという話でしょうか?
違います。ボラティリティの大小と、それによるリターン分布の変化には言及していません。
> このシミュレーションは同一期待リターンの「無リスク資産 vs リスク資産」の比較になるのではないでしょうか?
私はその比較を意図して記事を書いたわけではありません。
ですが、ご指摘の通り、この分布を用いて、そのような比較の議論をする事は可能です。
> あるアクティブファンドの標準偏差が0.23とした時、インデックスファンドの標準偏差が0.23であれば勝率や大勝ちする人の割合は同じになると思うのです。
その仮定の上では、どちらも予想されるリターン分布が同じになりますね。
(他方で記事の仮定の上では、インデックスは平均リターン1倍、リスク0%なる振る舞いをします。後でコメント欄を見た人が混同しないように念のため、ここに書いておきます。)
[ 2011/11/18 01:33 | Kapok |
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No title
ありがとうございます。
それでも分からないのが【インデックスがリスク0%なる振る舞いをする】なのです。
TOPIXにしろS&P500にしろNOMURA-BPIにしろ、通常のインデックスはリスクがあります。
リスクがないインデックスということは金利1%/年の定期預金のように無リスク資産になるかと思うのですが、どのようなインデックスを想定されているのでしょうか?
逆に変動するインデックスの値動きを基準にして、そこからどれだけ離れているかをリスクと取っている?とも思ったのですが、それだと定期預金がリスク有になってしまうので少し違う・・・と。
[ 2011/11/18 23:17 | 吊られた男 |
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Re: No title
> 吊られた男さん
> それでも分からないのが【インデックスがリスク0%なる振る舞いをする】なのです。
これは、最初に「アクティブ運用をする数多くの投資家の、年間リターンが、平均 1倍」と仮定した事から来ています。インデックスをアクティブ投資家の平均リターンとしたため、インデックスのリターン分布が常に1倍となり、リスクが0%となります。
ご指摘の通り、インデックスのリスクを0%とするのは現実的ではありません。
ですが、リスク資産運用の本質部分は結構抽出できていると私は思います。
> リスクがないインデックスということは金利1%/年の定期預金のように無リスク資産になるかと思うのですが
インデックスのリスクが0%ですと、実態として、無リスク資産と同じですね。「意味」が違うだけです。
[ 2011/11/18 23:58 | Kapok |
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No title
インデックスのリターンを0%とした時にちょっと気になったのは、現実の世界でインデックス運用より低リスクな運用の扱いです。
低リスクなアクティブ運用が、平均で負けにくく大勝ちしやすいと思われてしまうのは、逆になってしまうはずですので。(期待リターンを下げずにリスクを下げようとする低リスク運用を目指すアクティブファンドの場合、実現できればインデックスに平均では勝ちやすく、大勝ちはしにくいかと)
[ 2011/11/19 22:17 | 吊られた男 |
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Re: No title
> 吊られた男さん
このシミュレーションは、アクティブ投資家のリターンの標準偏差が23%になると仮定しています。このため、低リスク運用の振る舞いには言及していないつもりです。
ですが、低リスク資産のリターンは、無リスク資産のリターンと、リスク資産のリターンの間にあるはずですので、低リスクアクティブ運用シミュレーションをしてみた場合、負ける確率は50%以上75%以下、大勝は「しにくい」となるでしょうね。
[ 2011/11/19 23:45 | Kapok |
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No title
ありがとうございます。
無リスク資産と比較するとそうですね。
私の場合は、このシミュレーションではなく、現実のインデックスとの話を考えての話でした。
インデックスのリスクが0というこのシミュレーションの世界では成立している【1.パッシブ運用の魅力は、「勝率が高い事」】【2.アクティブ運用の魅力は、「大儲けの可能性がある事」】は現実では成立していないかな・・・と思った次第でした。
例えば、運用巧拙やコスト等の別要因を考えなければ、さわかみファンドなどはインデックスとリスクはほとんど同じ等々。
[ 2011/11/20 07:50 | 吊られた男 |
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Re: No title
> 吊られた男さん
なぜ現実世界では
1.パッシブ運用は勝率が低い
2.アクティブ運用では大儲けの可能性が無い
とお考えになったのかまでは分かりませんが、
この記事やコメントで何か新しい知見が得られているのであれば、幸いです。
[ 2011/11/21 10:56 | Kapok |
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No title
>1.パッシブ運用は勝率が低い
>2.アクティブ運用では大儲けの可能性が無い
と考えたのではなく、アクティブだからとかインデックスだからとは言い切れないという認識です。
結局はアクティブでもインデックスでも期待リターンが同じならリスクが高い株式ほど勝率が低く、大儲けの確率が高いという話だと思います。
同じ日経平均採用銘柄を投資対象とするファンドでも
(1)日経平均連動のインデックスファンド
(2)255銘柄に投資するがベータの低い銘柄のウェイトが高いアクティブファンド
(3)255銘柄に投資するがベータの高い銘柄のウェイトが高いアクティブファンド
これらの3つのファンドを勝率が高い(大儲けの確率が低い)順に並べると2→1→3になるかと思います。
・アクティブだと勝率が高い⇒ダウト
・インデックスだと勝率が高い⇒ダウト
・アクティブとインデックのどちらが勝率が高いは分からない。インデックスとアクティブの運用スタイル次第⇒正解
一般的には同じアセットに投資する中でバリュー株投資は割安株を狙うので比較的リスクが低くなりやすいという話も聞きます。
その場合、勝率が高い順に並べると「バリューアクティブ>インデックス>グロースアクティブ」になるかと。
[ 2011/11/21 22:51 | 吊られた男 |
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Re: No title
> 吊られた男さん
「現実にはアクティブ運用といえど、大儲けしない場合がある」ので、シミュレーションと現実は矛盾していると言いたいのでしょうか?
そこは矛盾していません。
ある手法で大儲けできないからといって、全ての手法で大儲けできないとは言えないからです。
[ 2011/11/22 01:34 | Kapok |
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No title
>「現実にはアクティブ運用といえど、大儲けしない場合がある」ので、シミュレーションと現実は矛盾していると言いたいのでしょうか?
違います。
【1.パッシブ運用の魅力は、「勝率が高い事」】【2.アクティブ運用の魅力は、「大儲けの可能性がある事」】が現実では違うだろうということです。
アクティブで大儲けの可能性が高くなる(勝率が低くなる)からといって、全てのアクティブで大儲けの可能性が高くなる(勝率が高くなる)とは言えないではずです。
【1.パッシブ運用の魅力は、「勝率が高い事」】には「インデックスよりリスクが高いアクティブファンドと比較した場合」という前提がつきます。
しかし、インデックスでもアクティブでも同じようなアセットに投資する以上、基本的にリスク水準は同じようなところに集まります。実際は現金保有比率を機動的に増やしてリスクを下げるファンドや集中投資でリスクを高めるファンドもありますが、かねがね同水準になります。
インデックスファンドとあるアクティブファンドのリスクはそれぞれのポートフォリオの内容で決まります。インデックスが低リスクとは限りません。
単純に考えるとインデックスよりリスクが高いアクティブは50%、低いアクティブが50%となり、大勝ちしやすいアクティブファンドは50%、大勝ちしにくいアクティブファンドは50%でしょう。
だから【パッシブ運用は勝率が高い】とか【アクティブ運用の魅力は、大儲けの可能性がある】とは言えないと思います。
[ 2011/11/22 22:23 | 吊られた男 |
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No title
アクティブの方が勝率が低いとするには、アクティブの方が高リスクという話だと思います。
しかし、アクティブファンドだからといってリスクが高いという話では無いと思うのです。私も書いた主なアクティブvsインデックス論争で平均なのは期待リターンであって、リスクではありません。
アクティブファンドの中にはリスクの高いファンドもあるでしょうが、リスクが低いファンドもあるはずです。
ようするにコスト調整前では
期待リターンにおいてインデックスもアクティブもどちらも有利とはいえないし、リスクもどちらも有利とは言えないと思うのです。
個々のアクティブファンドのリターンやリスクをマップすると、インデックスの上下にぶれて分布するでしょうが、どちらかと決まっているわけではありません。
「インデックスを下回るリターンのアクティブファンドがあるからと言って、アクティブファンドははリターンが低いとは言えない。」
「インデックスを上回るリスクのアクティブファンドがあるからと言って、アクティブファンドはリスクが高いとは言えない。」
[ 2011/11/23 22:13 | 吊られた男 |
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No title
> 吊られた男さん
このシミュレーションでは、「運用者全体」を扱っており、「ある一人の運用者(とそのリスク)」には焦点が当てられていない事をご理解頂けていますか?
[ 2011/11/23 23:33 | Kapok |
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No title
運用者全体でも同じことかと思うのです。
インデックスファンドが100本。
インデックスファンドよりリスクが高いアクティブファンドが1500本。
インデックスファンドよりリスクが低いアクティブファンドが1500本。
このような場合には、インデックスの方が勝率が高いとは言えないと思います。
運用者全体で1500本のアクティブファンドはインデックスより勝率が高く、1500本のアクティブファンドはインデックスより勝率が低いとなります。パッシブを選ぶと勝率が高いとは言えないのではないでしょうか。
(他国は分かりませんが、日本の場合はレアルヘッジのように期待リターンを変えずにリスクを増やすファンドが増えていますので高リスクアクティブファンドが多いだろうという話はあるかもしれませんが、一般論としては五分五分かと。)
[ 2011/11/24 23:06 | 吊られた男 |
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Re: No title
> 吊られた男さん
>> 運用者全体で1500本のアクティブファンドはインデックスより勝率が高く、1500本のアクティブファンドはインデックスより勝率が低いとなります。
・勝率を対無リスク資産で考えていませんか?
・平均値が1つの値ではなく、対数正規分布していると誤認されていませんか。
リスクの大小に関わらず、
平均に負ける人が大勢
平均に勝つ人が少し
平均に大勝するひとが、稀にいる
という記事の分布の意味をご理解頂けていますか?
__________________________________________
追伸
>> 運用者全体で1500本のアクティブファンドはインデックスより勝率が高く・・・
その1500本は、アクティブ運用者全体ではありません。今は、残りの1500本等、他の運用者を含めた議論をしています。
[ 2011/11/25 00:02 | Kapok |
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No title
>平均に負ける人が大勢
>平均に勝つ人が少し
>平均に大勝するひとが、稀にいる
>という記事の分布の意味をご理解頂けていますか?
はい。
ですから「現実の世界における期待リターン」「このシミュレーションのリスク0というインデックス」に対してリスクがあるアクティブファンドの分布がそうなるということは理解しています。そこは何ら問題はありません。
コメントさせていただいているのは、現実世界のインデックスファンドとアクティブファンドの違いです。
現実の世界ではインデックスファンドがリスク0でもなければ、インデックスの方がリスクが小さいわけでもない。
だから、インデックス=リスク0、アクティブ=リスク有というシミュレーションの世界では【1.パッシブ運用の魅力は、「勝率が高い事」】となるが、現実の世界では違うということを言っているわけです。
現実の世界ではアクティブ同様、標準偏差0.23のようにインデックスファンドにもリスクがあるのですから「平均に負ける人が大勢」「平均に勝つ人が少し」「平均に大勝するひとが、稀にいる」の中にインデックスファンドも入ります。
[ 2011/11/25 10:00 | 吊られた男 |
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Re: No title
> 吊られた男さん
>> 現実の世界ではインデックスファンドがリスク0でもなければ、インデックスの方がリスクが小さいわけでもない。
記事の2つの主張は、無リスク資産との比較について述べたものではありません。
平均(=インデックス)との比較のお話です。
従って、平均に連動する運用成績を目指せば、平均からの乖離の度合い(リスク)はかなり小さくなります。
>> 「平均に負ける人が大勢」「平均に勝つ人が少し」「平均に大勝するひとが、稀にいる」の中にインデックスファンドも入ります。
平均(=インデックス)に連動する運用成績を目指すインデックスファンドは、平均に大勝する事はありません。記事は無リスク資産との比較について述べているわけではありません。
[ 2011/11/25 23:35 | Kapok |
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No title
>無リスク資産との比較について述べたものではありません。
だからこそ現実の世界に適用する時にはインデックスファンドのリスクが考慮されるべきではないか、としているのです。
kapokさんのシミュレーションでは以下のようになっているかと思います。
・インデックスファンド
・期待リターン:0 (アクティブの平均)
・リスク:0
・アクティブファンド
・期待リターン:0
・リスク:0.23
つまり、毎年インデックスファンドはリスク最少でアクティブファンドのリスクはどんなに低くてもインデックスファンドと同じまでしか低くならず、大抵はインデックスより高くなっています。
しかし、現実では【アクティブファンドのリスク ≧ インデックスファンドのリスク】が成立していません。
各種ファンド検索で調べても、リスクが最小になるのはインデックスファンドではなかったりします。
例えば、以下は今日、モーニングスターで検索して取ったさわかみファンド、MHAM株式インデックスファンド225の標準偏差(年率平均)です。
●さわかみファンド
1年: 15.17
3年: 19.33
5年: 20.87
10年: 17.81
●MHAM株式インデックスファンド225
1年: 16.22
3年: 20.37
5年: 22.14
10年: 19.57
さわかみファンドは1,3,5,10年のいずれでもインデックスファンドよりリスクは低くなっています。同じ日本大型株という比較的狭い範囲でもこのようにアクティブファンドの方がインデックスファンドよりリスクが低いことは十分にあります。
私が投資しているニッセイ日経225の1年リスクは16.26ですが、同じニッセイのニッセイ日本株グロースオープンの1年リスクは13.25です。3年、5年でもニッセイ日本株グロースオープンの方が低リスクです(10年はグロースオープンが実績なし)。今の時点でリスクを計算するとTOPIXの方が日経225よりリスクは小さいようですが、それでもニッセイ日本株グロースオープンの13.25より高くなっています。
・あるカテゴリのインデックスファンド
・期待リターン:X (アクティブの平均)
・リスク:Y1
・同カテゴリのアクティブファンド
・期待リターン:X
・リスク:Y2
同じカテゴリでの期待リターンは同じとしても、インデックスファンドのリスクY1はアクティブファンドのリスクY2より高かったり低かったりします。
インデックスがリスク最少という前提が成り立たない以上、このシミュレーションの結論を現実世界にそのまま適用はできないのではないでしょうか?
[ 2011/11/28 22:33 | 吊られた男 |
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No title
シミュレーションと現実の大きな違いは正規分布の中央がブレる点ではないでしょうか。
確かにインデックスの周りにアクティブのリターンが分布するかもしれません。しかし、毎年の正規分布の中心位置そのものが期待リターン通りに動きません。以下のように動いているかもしれません。
1年目 ±0
2年目 +20%
3年目 -15%
4年目 +30%
5年目 -10%
・・・
期待リターンが5%として、この時に毎年一定の5%のリターンを上げるアクティブファンドのリスクはどうなるでしょう?現実世界のチャートではきれいな右肩上がりですからリスク0です。しかし、Kapokさんのシミュレーションでは1年目は5%のズレ、2年目は15%のズレ、3年目は20%のズレ、4年目は25%のズレ・・・となってしまいます。
常に自分自身の位置は一定なのに、山が右に左に動くせいで、自分がブレていると判定されてしまいます。これはリスク測定として正しくありません。期待リターンからブレているのはインデックスです。
積み立てていった時の勝率を考えた時にも、リスクが大きいとされる毎年5%アクティブファンドの方がインデックスファンドより勝率が高くなります。一方リターンが上位へ拡散することも期待しにくいのでインデックスよりも大勝ちしにくくなります。
[ 2011/11/28 22:34 | 吊られた男 |
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Re: No tilte
> 吊られた男さん
ある1人のアクティブ運用者の、無リスク資産に対するリターン分布のお話に固執すると、記事の意味が理解できなくなりますので、ご注意ください。
>> しかし、現実では【アクティブファンドのリスク ≧ インデックスファンドのリスク】が成立していません。
無リスク資産に対するある1ファンドの、リターン分布の広がりの大きさを「リスク」とした場合、もちろんその通りで、「成立するとは限らない」となりますね。
>> インデックスがリスク最少という前提が成り立たない以上、このシミュレーションの結論を現実世界にそのまま適用はできないのではないでしょうか?
他人のお話に疑念を持つ事は、大切ですね。
現実世界でも、インデックスを基準に勝ち負けを論ずるのであれば、このシュミレーションで「概ね」十分です。ですが、ご指摘のように、無リスク資産との比較と混同してしまうと、よく分からない事になります。
無リスク資産との比較と、インデックスとの比較の違いがご理解頂けるよう、例を出しておきます。
あるアクティブ運用者のパフォーマンスが、
1年目 1倍
2年目 1倍
3年目 1倍
4年目 1倍
5年目 1倍
であったとします。
この運用者の無リスク資産に対するリスクは 0% です。
(また、資産は増えても減ってもいません。)
他方で、インデックスが
1年目 23%減
2年目 23%減
3年目 23%減
4年目 23%減
5年目 23%減
と動いていた場合、「全体から見ると」、その運用者は、インデックスの3倍の運用成績を上げた少数の勝ち組の1人に見えます。
吊られた男さんの疑念の1つに、「無リスク資産に対するリスクが0である場合、大勝しないのではないか」というものがあると推察します。
ですが、この記事はインデックスを基準とした勝率・大勝の可能性についてのお話ですので、実は上記のとおり、それは別のお話になります。
[ 2011/11/29 01:36 | Kapok |
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