1. 個人投資家の早過ぎる利確
多くの
個人投資家は、資産運用での含み益が出ると、利益確定を急ぎます。この利確までの期間は、景気循環(特にチキン循環)の期間や株価の上昇トレンドの期間と比べ、短くなるようです。
言い換えると、多くの個人投資家は利確する事により、更なる含み益拡大の機会を逃す傾向があるという事です。
2. 利確の衝動に潜んでいるのは「実力が否定される事に対する恐れ」
投資家の損益に対する心理の傾向として、「儲かった→実力で儲けた」「損をした→相場環境(外部環境)が悪かった」と考える事が挙げられます。(私自身も身に覚えがあります。)
これにより、
「儲かっていたにも関わらず、利確をせずホールドしていて、相場環境が悪化しマイナス転落」した場合、(最初はあると思っていた)「実力」が全否定される事になります。この状態になる事を避けるためには、利確をして、実力で儲けた事にしておけば良いです。これこそが、個人投資家を利確に駆り立てるメカニズムだと思います。
3. 「売りたい」という気持ちの中身に気を遣う
何か金融商品を「売りたい」と思ったとき、なぜそう思ったのかについて、要因の内訳をよく考えたいものです。定量的で一貫性のある分析結果から売りたいと考えたのか、それとも上記のように、おそらく投資判断の材料にはなりえないような、人の防衛反応から売りたいと考えたのか、を吟味する事で、判断の精度は上がるのではないでしょうか。
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