投資戦略の1つに「ポートフォリオを組み、リバランスをする」というものがあります。このリバランスを実行するタイミングは、
①一定期間ごとにリバランス
②目標ポートフォリオからのずれが大きくなった際にリバランス
の2つのパターンが考えられますが、今、②のパターンを考えます。
この時、どれくらい目標ポートフォリオからのずれを許容するべきでしょうか。許容度を決める要素を列挙していきます。
1. 「目標ポートフォリオからのずれの許容範囲」を決めるための要素
1-1. 売買コスト
売買コスト(手数料・税金)が高くなる場合、リバランスは少ない方が良いため、リバランス方針は、目標ポートフォリオからの乖離が大きくなる事を許容する方向に向かいます。
1-2. リスク許容度
リスク許容度が大きい場合、多少ポートフォリオの値動きが大きくなっても良いため、リバランスは多くは行わずに済みます。このため、リバランス方針は、目標ポートフォリオからの乖離が大きくなる事を許容する方向に向かいます。
1-3. 残りの部分との相関
ポートフォリオの残りの部分も同じような値動きをする事が期待できる場合、リバランスの必要性が薄れるため、目標ポートフォリオからの乖離が大きくなる事を許容する方向に向かいます。
1-4. ボラティリティ
値動きが激しい資産は、目標ポートフォリオからの乖離が大きくなりやすいため、乖離をあまり放置できず、リバランスはある程度早めに行う事が必要になります。
2. リバランス閾値の調整と、その効果
「リバランスをして、ポートフォリオのリスクを調整するのが良いか」それとも「リバランスコストを考慮し、リバランスをしない方が良いか」は、上記の要素を考え、決めていく事になります。
ポートフォリオの各資産でそれぞれ、リバランス閾値をうまく調整すれば、低コストで適切なリスクコントロールが可能になります。運用のプロであれば、そこまで考えていてくれて、ポートフォリオを構築してくれている事でしょう。
(恐らくのお話です・・・。)3. 私は現状、そこまで計算して運用をしてはいません
その一方で、私は怠惰な個人投資家ですので、そこまで考えて運用していません。そもそも「定期リバランス」を採用しており、閾値の設定すら考えていませんでした。
ですが、いずれは勉強も兼ねて、上記4項目(4要素)を数理的に考えていきたい気もします。ただ、やっぱり結構面倒くさそうですね。 ^^;
4. 参考
Portfolio Rebalancing: Setting Optimal Asset Class Target Corridors(Financial Education)※リンク最終確認:2013/6/27
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