長期的視点を持てば保有を続けた方が良い株等の金融資産を、価額下落を見て焦って売ってしまい、結果的に安値で手放してしまう現象があります。
この現象は、近視眼的な損失回避(myopic loss aversion)として知られていますが、その原因をまとめ、対策について考えて投稿します。
1. 近視眼的な損失回避の原因
1-1. 損失回避
損失による心理的負担は、利益による心理的満足度と比べて大きくなるために、必要以上に損失を避けてしまう心理効果です。
1-2. 頻繁な資産評価
必要以上にポートフォリオを確認し、損益を注視していしまう事です。これにより資産価値が減少している事について、認識をする機会が増え、結果として上記の「損失による心理的負担」が増えて、不必要な安値売りを招きます。
2. 「近視眼的な損失回避」を回避するには?
2-1. 理論武装
心理効果を知り、理論により不要なバイアスを避けるのが1つの手です。「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」 は孫子の言葉ですね。
また、ファンダメンタルズ信奉による確固たる理論価値の算出も、変わりやすい心理への対策として一定の効果が期待できそうです。
2-2. システムによる運用
ルールを作り、それに従うのも良いと考えます。利食いルール・損切ルールや、「ドル・コスト平均法」などの積立ルールは、心理バイアスを排します。
2-3. 忘れる・ほったらかす
私の先輩投資家は、総損益はもはや把握しておらず、基本的にBuy&Holdを貫き10年でも20年でも株を持つようでした。
(投資スタイルにもよるのでしょうが)忘れ、ほったらかすのも良い方法の1つだと考えられます。
参照:Myopic Loss Aversion: What It Is And How To Avoid It (zeninvestor)リンク最終確認:2014/9/21
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