GPIFが基本ポートフォリオを変更しました。これに関係して、考えた事を述べていきます。
1. GPIFのポートフォリオはどう変わったか?
目立つ変更点は、
国内債券比率が半減(60%→35%)
国内株式・海外株式比率がそれぞれ倍増(12%→25%)
です。このように国内債券が減り、株式が増える形になります。
※クリックで拡大します。参照① 2ページ2. GPIFのポートフォリオ変更をどう考えるか?
そもそも将来的なGPIFの運用規模は、
①縮小(~2025年頃 20兆円程度)
→団塊の世代への年金支給増のため
②拡大(2025年~2040年頃)
→受給者に団塊と団塊Jr.の間の世代が年金受給するタイミング
③縮小(2040年以降ずっと)
→団塊Jr.が年金受給者になって以降
というアクロバティックな動きをする事が予想されています。
※参照① 6ページGPIFの旧来の国内債券集中投資では、③で世界のHFから日本国債売りを浴びれば破綻するため、出口戦略としてポートフォリオの世界分散投資(外国株・外国債券への投資を含む)の分散度合いを強め、最後は円を買い支える算段であると推測できます。
そのために、現状低金利な上、更に日銀が買うと言っている国債を、今の内にある程度売り抜け、25年後までにリバランスを完了させるつもりなのでしょう。以上のように考えると、異様に広いポートフォリオの許容乖離率
※参照① 2ページとも矛盾はしません。
3. 個人投資家はどう反応するべきか?
個人投資家の対応としては以下の4択でしょうか。
①先回りして株買いする
→GPIFのリバランスが25年間程度の長期に渡れば、出し抜くのは難しいかも知れません。
②様子を見ながら追随する
→GPIFの報告書を注視しながら運用指針を決めるのが、最も現実的だと考えます。
③無視する
→運用方針や投資期間次第では、対応不要な投資家もいると思います。
④逆を行く
→運用方針次第ではアリかも知れません。
私は今まで、低リスク資産をポートフォリオの半分程度に設定していました。ですがGPIFの変更を受けて、対応①と②の間くらいを行こうと思います。
日銀がお金を本気で刷る
※参照②と言っていますので、円の価値が下がり、モノ(や株式)の価値が上がると予測した事も踏まえ、ポートフォリオを修正するつもりです。
4. 参照
参照①
中期計画の変更について(GPIF/年金積立金管理運用独立行政法人) 2014年10月31日
参照②
「量的・質的金融緩和」の拡大(日本銀行) 2014年10月31日
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